地球上に存在する生物はどのくらいでしょう? 一説には、名前のある種だけで約150万〜210万種、未発見を含めると約870万種、微生物まで入れれば最大1兆種とも言われます。人間は、これほど多くの「隣人たち」とこの星を分け合っているのです。 しかし、その豊かな姿が今、急激に変わりつつあります。 世界的な評価機関「国際自然保護連合(IUCN)」のレッドリストによると、調査された種のうち約3割(4万5,000種以上)が絶滅の危機に瀕しています。 命の誕生と淘汰は自然の摂理であり、人間がいなくても本来「100万種につき1年間に1種」ほどは自然絶滅します。しかし、現代の絶滅スピードはその100倍〜1,000倍。本来なら「1万年」かかるはずの脊椎動物の絶滅が、わずか「100年」で起きているのです。 近年の保護活動によるブレーキ論もありますが、自然なペースなら過去100年で9種ほどしか絶滅しなかったはずの脊椎動物が、実際には400種以上も消えています。この引き金を人間が引いているのだとしたら、私たちは恐ろしい過ちの渦中にいるのかもしれません。 果たして人間は、他の生命を奪い尽くさなければ生きていけないのでしょうか? 約80億人の行動を一度に変えるのは不可能です。しかし、一人一人の意識で歯車を食い止めることはできます。私たちが「かわいい」と眺める動物や、「ありがたく命を頂戴している」はずの生き物たちを、知らないうちに苦しめてはいないでしょうか。 旅先で感動する美しい景色や豊かな自然、美味しい地元の食。それらすべては、この「生物多様性」の恵みです。 持続可能な観光を掲げるJARTAの事務局メンバーも、日々の暮らしで小さな選択を積み重ねています。 📌 JARTA事務局メンバーが日々意識していること ・代表理事 高山 「生命が宿るために必要な生物多様性、自然の回復力の限界を超えており、生物種の絶滅が過去先例がないほど加速しています。私たち人間の活動こそが原因であり、自然災害リスクを高め、経済の崩壊が懸念されます。車を使わずに自転車で、スーパーでは期限の近いものから購入消費、マイボトルの携帯、これらのエコ生活を楽しみながら、自然とのふれあいの時間を増やすことで生物多様性のありがたさを感じてる日です。自然なくしては私たちは生きていくことができません。自分のために、家族のためにリスペクト!しましょう。」 ・事務局長 渋谷 「人間も自然の一部であり、すべての営みの上に私たちの暮らしがあります。その意識があれば、身近な行動は自然と増えるはず。今後は野鳥観察や海の水質調査など、地域の環境活動にも積極的に参加していきます」 ・スタッフ 月江 「田舎暮らしのため身の回りは生物だらけ(出て行ってほしいものも多いですが…笑)。20年経っても新発見があり、この春はミツバチの巣箱を置いて観察しています。この世界を守るため目下『台所の脱プラ』に挑戦中。石油製品のスポンジを天然たわしやヘチマに変え、試行錯誤しています」 ・経理 厚海「基本的なことですが、ゴミの分別やマイバッグ・マイボトルの持参を徹底しています。他にも、シャワーヘッドでの節水、何度も読む本以外は電子書籍にする、冷房をなるべく扇風機に変える、車を控えて歩くなど、無理のない範囲での工夫が習慣です。 私の近くには琵琶湖があります。ゴミを少しでも減らしたい、環境のことを考えてみたい……。一人一人の力は微力かもしれませんが、地域のみんなの小さな努力が集まれば、この美しい琵琶湖をしっかりと守っていけるのかな、と思っています ・筆者 「ゴミの減量と節電を意識しています。プラトレーや牛乳パック等の資源はきれいに洗って回収BOXへ。出てしまったプラスチックを正しく循環させることも大切です。また日中は電気を消し、エアコンも極力控えています。微々たる行動でも、めぐりめぐって豊かな環境保全に繋がると信じています」 できる限りの小さな積み重ねから、すべては始まります。 大好きな景色を未来の旅人たちもいつまでも見られるように。今日をきっかけに、できることから一緒に始めてみませんか?
2026年5月12日付で、北の大地・北海道の豊かな魅力と洗練されたフレンチエレガンスが融合するメルキュール札幌は、国際的な環境認証グリーンキーの更新を完了いたしました。 札幌の中心地・すすきのに位置し、国内外のゲストに愛される同ホテルは、サステナビリティへの取り組みをさらに深化させています。今回の更新を経て、豊かな自然環境を守り伝える北海道の観光シーンにおいて、これからも環境配慮と上質なホスピタリティを両立した、持続可能な都市型滞在のモデルケースとして輝き続けることでしょう。 グリーンキーの継続更新、誠におめでとうございます!
2026年4月3日付で、九州の新たなランドマークとして輝きを放つ「ザ・リッツ・カールトン福岡(福岡県福岡市)」は、国際的な環境認証「Green Key(グリーンキー)」の更新を完了いたしました。 更新を経てさらなる高みへと歩みを進めるザ・リッツ・カールトン福岡は、これからもアジアの玄関口・福岡から、日本のサステナブル・ラグジュアリーの新たなスタンダードを発信し続けることでしょう。 グリーンキーの継続更新、誠におめでとうございます!
― 観光を「地域マネジメントの手段」として捉え直す ― 「観光客は増えたけれど、住民の暮らしや地域の資源は守られているだろうか?」 今、自治体や観光事業者の皆様に求められているのは、単なる集客施策ではなく、地域全体を統治する「マネジメント」としての視点です 。 本シンポジウムでは、JARTAが提唱する「点・線・面」のフレームワークを軸に 、サステナブルツーリズムの国際基準をいかに地域運営の具体的な行動へ落とし込むかを徹底討論します 。 震災後の歩みの中で「持続可能な観光」を育ててきた東北・仙台を起点に 、第一線で活躍するスペシャリストたちが全国へ応用可能な知見を共有する貴重な機会となりますす。 現地の空気感の中で、地域の未来を語り合う熱い時間を共に過ごしましょう 。皆様のご参加を心よりお待ちしております ! 詳細・お申し込みは、以下のチラシ(PDF)をご確認ください。 [2026 シンポジウム in 仙台] 日時:2026年(令和8年)5月28日(木)13:00〜16:30 会場:仙台国際センター 申込締切:5月27日まで
2026年6月開催グリーンキー研修会のご案内です。 取り組みを効果的に進めるためには、社内での理解と浸透が重要です。 研修を通じて、サステナビリティに取り組む意義と目的に ついて様々な気づきを得ながら、各基準の理解を深めていきましょう。 詳細・お申込みはこちらからどうぞ --------------------------------------------- 6月2日東京会場詳細はコチラ ▶︎東京会場お申込み ---------------------------------------------- 6月3日京都会場詳細はコチラ ▶︎京都会場お申し込み
JARTAが支援する国際環境認証「Green Key(グリーンキー)」取得施設が、具体的にどのような活動を行っているのか、その「舞台裏」をご紹介する特設ページを公開いたしました。 今回は、先日開催された授賞式での「グッドプラクティス発表」をもとに、13施設の創意工夫を凝らした環境保護活動を記事としてまとめています。 今後の展望 今回の13施設を皮切りに、今後は全国の認証施設の取り組みを順次アップデートしていく予定です。 このページが、新たに認証取得を目指す施設様へのインスピレーションとなるだけでなく、一般のゲストの皆様にとっても、ホテルが地球の未来のために積み重ねている「真摯な挑戦」を知っていただくきっかけになれば幸いです。 各施設の情熱が詰まったレポートを、ぜひご覧ください。 ▼「環境への取り組み」紹介ページはこちら https://jarta.org/gk-goodpractice/
1.施設概要 大阪・心斎橋の中心部に位置する「HOTEL THE FLAG 心斎橋」は、全162室の宿泊特化型ホテルです。宿泊客の約7割を欧米客が占め、国内客は1%未満という極めて高いインバウンド比率が特徴です。2022年の再開後、環境意識の高い海外ゲストのニーズに応えるべく、全部署が連携したサステナブルな運営を加速させています。 2. グッドプラクティス ゲストの価値観とホテルの運用を合致させた、実効性の高い削減策を展開しています。 ・リユースボトルによる「ペットボトル完全撤廃」: 客室でのペットボトル提供を廃止し、ウォーターサーバーの設置とリユースボトルの貸出制へ移行。欧米ゲストのマイボトル持参率の高さもあり、導入後「素晴らしい取り組みだ」と口コミでも高く評価されました。清掃、レストラン(洗浄)、フロント(貸出)の全部署が連携し、円滑な循環サイクルを構築しています。 ・現場の「もったいない」を解決する備品選定: 雨の日の「使い捨て傘袋」を廃止し、水滴を振り落とす装置を導入。さらに、日々の業務で発生する膨大なメモ書きを削減するため、電子メモパッドを導入しました。いずれもスタッフの「1回で捨てるのがもったいない」という気づきから生まれた、地に足の着いた取り組みです。 3. 課題 全スタッフが自社雇用の社員・アルバイトであるため館内連携は非常にスムーズですが、一方で外部サプライヤーに関わる領域が次なる壁となっています。 ・外部委託領域へのアプローチ: リネン会社が使用する洗剤の選定など、自社内だけでは完結できない外部業者との調整において、グリーンキーのより高い基準をどう達成していくかが今後の課題です。 4. メッセージ 「当ホテルの取り組みは、まず現場に『可能かどうか』を相談し、各部署と合意形成をしながら進めることを大切にしています。ゲストの皆様からはサステナブルな姿勢を高く評価いただいており、それがスタッフのモチベーションにもつながっています。今後は外部パートナーとも手を取り合い、より高度な環境経営を目指してまいります。」
1.施設概要 京都駅から徒歩8分に位置する「メルキュール京都ステーション」は、全225室を備えるシティ型ホテルです。宿泊客の約9割がインバウンドという極めて高い海外客比率を背景に、宿泊部門のダイレクターを中心に、既存のインフラ設備を最大限に活用した独自の環境負荷低減策を推進しています。 2. グッドプラクティス 同ホテルでは、客層の特性を徹底的に分析し、顧客満足度を維持しながらリソースを削減する「攻めの運用」と、無駄を徹底して排除する「循環型フードロス対策」を実現しています。 ・インバウンド特性を活かした節電・節水: 海外ゲストの利用習慣を考慮し、温水洗浄便座のデフォルト電源オフや、気候に合わせた客室空調の最適化を実施。シャワー流量も「毎分7L」という独自の満足度基準を設け、精緻なラインチャージ調整を行いました。結果として、お客様からのクレームを出すことなく大幅なエネルギー削減を達成しています。 ・「1/10」まで圧縮したフードロス削減: 朝食提供では、その日の客層(地域・国籍)に合わせてシェフがメニューの提供量を細かく調整。さらに、ビュッフェの余剰可食部を従業員カフェテリアへ提供し、残量をリスト化して管理することで、廃棄量を従来の約10分の1まで削減しました。物価高における従業員の食事支援(還元)にも繋がる好循環を生んでいます。 3. 課題 サステナブルな取り組みを「属人化」させず、いかにホテルの「文化」として根付かせるかが現在の大きな課題です。特定の担当者が不在になっても活動が途絶えないよう、各部署から責任者を選出した「委員会体制」を整えていますが、全スタッフへの意識浸透と継続的な仕組みづくりは、現在も試行錯誤の道半ばにあります。 4. メッセージ 「ホテルは開業時の設備に縛られがちですが、運用の工夫次第でできることは多々あります。特にインバウンド比率が高い施設では、これまでの常識にとらわれない『攻めた取り組み』も、お客様の理解を得ながら進めることが可能です。今後も他施設様と苦労や知見 を共有しながら、組織全体でサステナブル経営を深化させていきたいと考えています。」
1. 施設概要 大阪の堂島エリアに位置し、遊び心あふれるデザインが特徴の「アロフト大阪堂島」。従業員約60名という少数精鋭のセレクトスタイルホテルでありながら、スタッフ一人ひとりの環境意識を高め、5年後、10年後も持続可能な運営体制の構築を目指しています。 2. グッドプラクティス 技術的なデータの活用と、現場視点を取り入れた組織運営が強みです。 ・水圧計を用いた精密な水量調整: 当初はシャワー水量を一律で制限したことにより、トイレの水圧低下や洗面台の湯温不安定などの二次的課題が発生しました。2年目の更新に向け、設備担当と協力して「水圧計」を用いた再調整を実施。水道管の構造に合わせた最適化を行うことで、節水と顧客満足度の維持(トラブル解消)を両立させました。 ・3名の「チャンピオン」体制: 特定の担当者への属人化を防ぐため、現在は3名体制でプロジェクトを牽引。現場のオペレーションに精通したスタッフをリーダーに加えることで、ゲストへの伝え方や現場の改善点をスピーディに吸い上げる体制を整えています。 3. 課題 最大かつ継続的な課題は「従業員60名全員の意識統一」です。一部の担当者だけでなく、全スタッフが同じ熱量でサステナビリティに取り組めるよう、研修や情報共有の質をいかに高めていくか、日々模索を続けています。 4. メッセージ 「セレクトスタイルのホテルでは、限られた人数でいかに効率的、かつ継続的に取り組むかが共通の悩みだと思います。私たちの失敗例や解決策を共有し合うことで、同じような悩みを持つ施設様と一緒に成長していければ幸いです。」