"トラベライフ Travelife" について
■トラベライフとは?
トラベライフ(www.travelife.info)はオランダに本部をおくツアー事業者や旅行会社を対象に持続可能性について審査を行う国際認証団体です。トラベライフは、ヨーロッパおよび各国のツアーオペレーター協会(英国旅行業協会ABTA、オランダ旅行業協会ANVRなど)と共同開発され、ツアー事業者や旅行会社が自社の運営における持続可能性を高めるための研修や、ツール、および手段を提供しています。これは、ISO 26000評価項目を含む国際基準およびガイドラインに基づいています。
ツアーオペレーターや旅行会社は会員になり、この国際的に認められた持続可能性の基準へチャレンジすることにより、地域住民や顧客の満足度と並行して社会的な信用を高め、スタッフのモチベーションをあげていくことが可能です。
トラベライフは各種研修材料をオンラインで提供しており、場所や時間に関係なく取り組むことが可能です。また、課題解決に困ったときなどはコーチングシステムにより、指標の準拠に必要な手順について指導を受けることができます。
理念だけでなく、より実践的な持続可能性への取り組み、事業運営改善をサポートいたします。
トラベライフは、持続可能な観光の国際基準を軸とした実践的な取り組みを振興し、取組を始めている国は世界80ヶ国以上にのぼります。
■JARTAとトラベライフ
一般社団法人JARTAは2019年5月にトラベライフと業務提携を結び、日本国内における窓口として運営を始めました。認証の基準となる評価項目は和訳され、トラベライフのウェブコンテンツについても順次作業を進めており、日本語ユーザーにとっても使いやすいツールとしてご提供できる環境を整えています。
国内研修会の開催、日本語対応の審査員やコーチの養成なども進行中です。国内の観光情勢を踏まえ、オランダ本部と密な連絡を通じて、会員のみなさまによりよいサービスを提供し、日本国内の持続可能な観光の普及と推進、SDGs達成の寄与につとめます。

トラベライフ代表Naut Kusters と JARTA代表高山傑
JARTAの運営の下で、Travelifeに取り組んでいる事業者 (2025年6月現在)
パートナー会員 Travlife Partners
・㈱美ら地球(ちゅらぼし) SATOYAMA EXPERIENCE
・㈱こはく
・㈱キャニオンズ
一般会員 Travelife Engaged
JARTA会員
ADVENTURE HOKKAIDO(合)・㈱かまいしDMC・㈱ライダス・㈱穴吹トラベル・㈱北海道宝島旅行社 、Beauty of Japan Tours ㈱ ・BOJ㈱
その他
・Explore Hakone ・㈱ ZENZEN JAPAN・
■トラベライフ会員種別

トラベライフの会員種別は3種類設定されており、年会費も各ステージによって異なります。
[ステージ1] 一般会員 Travelife Engaged
[ステージ2] パートナー会員 Travlife Partners
[ステージ3] 認証会員 Travelife Certified
. . . . .
[ステージ1] 一般会員 Travelife Engaged
このステージでは、サステナビリティコーディネーターという各事業所の担当者(以下SC)を任命し、事業所のサステナビリティや、取るべき具体的なステップについて学びます。ベストプラクティスに基づいて自社を評価し、改善計画を作成します。
. . . . .
[ステージ2] パートナー会員 Travelife Partner
実践段階となるステージ2では、SCは会社の基本的な運営方針を明文化します。ミッションステートメント、ポリシー、行動計画などがそうです。また簡単な実践事例(エビデンス)を示すことが求められます。
トラベライフ認証基準の必須項目をすべて入力した会員はその旨をJARTA事務局に伝え、担当コーチが割り当てられ、オンライン審査を受けることができます。この審査をクリアすると初めてパートナー会員になることができます。
. . . . .
[ステージ3] 認証会員 Travelife Certified
トラベライフ認証ステータスは、最終ステージで全ての評価項目をクリア(準拠)する必要があります。トラベライフ公認審査員による第三者現地審査を経て評価をうけ、準拠していると認められた後は、その証明としてトラベライフ認証ステータスを受け取ります。
■トラベライフ年会費(4月~3月)
■コーチング費用及び毎月の勉強会
これまでTravelife Partnersまたは Certifiedの申請および2年おきの更新の際に、追加費用として発生していたコーチング費用(一般事業者38,000円 / JARTA会員30,000円)を年会費に含みます。
また、取り組み事業者の理解と取得に向けてのサポート強化として、JARTA事務局が、毎月1回の勉強会をオンラインで実施します。基準の解説やグッドプラクティスの紹介、サステナビリティ全般の考え方や取り組み方などを説明します。登録事業者のスタッフは、どなたでも無料で受講が可能です。 担当者だけで悩まずに、取り組み事業者同士で課題を共有しながら、皆さんで取り組んでいきましょう。
◆Travelife勉強会:
■トラベライフ研修会について
トラベライフの基礎を学ぶ2日間の研修会の開催地を募集しています。Wifi環境の整った会場、講師の交通費・宿泊料金および講師費用16万円(税別)をご準備いただき、受講生を募っていただきます。
詳細についてはお問い合わせください。
2021年12月 東京での研修会
◎トラベライフ研修会の実績
- 2019/12/20-21 東京都中央区(英語) 18名
- 2021/1/14-15 岩手県釜石市 13名
- 2021/9/3-4 滋賀県大津市(ハイブリッド) 8名
- 2021/12/11-12 東京都港区 7名
"カルマカル Carmacal" について
"旅のCO2をかしこくオフセットしよう♪"
■カーボンオフセットについて
CO2を減らすために
- 知って(どのくらいCO2が出ているかを知りましょう)
- 減らして(オフィスのエネルギー削減、購入する消耗品の量や質、地産地消の積極的な導入、エコな選択を積極的にし、余分なCO2の排出を減らす)
- オフセット(どうしても減らせない分については森林活動などへの参加や、オフセット商品の購入、また環境保護団体への寄付、クレジットの購入などを通じて埋め合わせをする)
カーボン・オフセットは、私たち一般市民が、自らの責任感に基づき地球温暖化問題の解決に貢献したい、という想いを実現するための有効な手段だといえます。この本来意義に加えて、カーボン・オフセットの普及は、
- CO2排出量の『見える化』の進展を通じて、日本の低炭素社会への移行を促進する。
- プロジェクト投資や排出枠購入を通じて、開発途上国の持続可能な開発を促進する。
という効果ももつと期待されます。
気をつけるべきこともあります。カーボン・オフセットは、ともすると「お金を払えばいくらCO2を出してもよい」という無責任な取り組みになりかねません。カーボン・オフセットは、そもそも地球温暖化問題の解決のために取り組むものなのですから、まずは自分なりの排出削減努力を心がけることが必要でしょう。
■カルマカルとは?
ツアーオペレーターや旅行会社に向けて開発された旅のCO2排出量(カーボンフットプリント)を正確に把握できるオンラインツールです。オランダのNHTV国際高等職業教育機関において開発され、現在はトラベライフを通じて積極的な活用が提唱されています。
Google Map とも連動しており、出発地、目的地、移動手段、滞在先、アクティビティなどを選択すると瞬時にその旅のCO2排出量を算出することができる画期的なツールです。CO2排出を減らすための具体的な取り組みを進めるためにはまず正確な排出量を把握することが重要です。レストランでメニューを選ぶ際にその料理のカロリーが表示されるように、旅行商品ごとのCO2排出量が明確になれば、お客様に選択の余地を提供することもできますし、オフセットというともすれば曖昧になる行為を可視化することが可能になりより積極的なエコ対策がアピールできるでしょう。
■カルマカルの使い方
使い方
トラベライフのサイトよりログインし、カルマカルのトップページからCARMACAL Calculator の画面にすすみます。必要な情報は宿泊数、旅行期間、国名、出発地、目的地、移動手段、宿泊施設のタイプ、滞在中のアクティビティなどです。
必要な情報をすべて入力したのちにCO2排出量を計算[TOTAL]すると次のような画面が表示され、旅全体のCO2排出量を把握できるだけでなく、交通、地域交通、宿泊、アクティビティなどのカテゴリーごとの排出量の分布も表示されます。また移動手段などを変えて、2つ以上の旅行商品のCO2排出量を比較表示することも可能です。
カルマカルの利用はいたってシンプルですが、残念ながら入力画面は英語のみです。JARTAは日本語ユーザーに向けてユーザーマニュアルとガイドをご用意いたしました。慣れてしまえば英語表記も複雑なものではありませんので、問題なくお使いいただけるかと思います。トラブル対応はJARTAが受付窓口となっております。
■入会方法(年会費・特典など)
年間利用料は下記のとおりです。JARTA事務局が窓口となっております。年度途中の加入は年会費を月割りしてお支払いいただくことができます。

★JARTA会員の割引あり
★トラベライフおよびANVR会員の方は基本料金を50%OFF
★最大5回の計算ができる無料テストアカウントを発行します(期限付き)
★一度入力したパッケージ商品(旅行コード)は、いつでも更新できます
■JARTAの勧めるオフセットの方法
カーボンフットプリントをオフセットする方法はいくつかあります。まずはカーボン・オフセットの取組を行う企画を立てることから始めましょう。
1)カーボン・オフセットをしたい活動を決める。
2)その活動で排出された温室効果ガスの量を算出する。
3)排出される温室効果ガスを削減する努力をする。
4)どうしても排出されてしまう温室効果ガスを算出し、そのぶんを排出権(クレジットとも呼ばれる)などを用いてオフセット(=埋め合わせ、相殺)する
クレジットを購入すること又は他の場所で排出削減・吸収を実現するプロジェクトや活動を実施すること等により、その排出量の全部又は一部を埋め合わせることができます。JARTAでは環境省が推奨するJクレジットをカーボンオフセットプロバイダーとして選択し、事業活動の中でも旅費についてはカルマカルを用いて排出量を計算したのちに、その排出量に応じてクレジットを購入する方法をとっています。JARTA会員のみなさまはそれぞれにCO2排出を抑えた企業努力をされているかと存じますが、オフセットが必要な分についてJARTAを窓口にこの制度をご活用いただけましたら幸いと存じます。
J-クレジット制度とは?
国が認証するJ-クレジット制度とは、省エネルギー機器の導入や森林経営などの取組による、CO2などの温室効果ガスの排出削減量や吸収量を「クレジット」として国が認証する制度です。本制度は、国内クレジット制度とオフセット・クレジット(J-VER)制度が発展的に統合した制度で、国により運営されています。本制度により創出されたクレジットは、低炭素社会実行計画の目標達成やカーボン・オフセットなど、様々な用途に活用できます。