【認証施設紹介】メルキュール京都ステーション:データと客層分析で実現する、攻めのリソース削減とフードロス対策
1.施設概要
京都駅から徒歩8分に位置する「メルキュール京都ステーション」は、全225室を備えるシティ型ホテルです。宿泊客の約9割がインバウンドという極めて高い海外客比率を背景に、宿泊部門のダイレクターを中心に、既存のインフラ設備を最大限に活用した独自の環境負荷低減策を推進しています。
2. グッドプラクティス
同ホテルでは、客層の特性を徹底的に分析し、顧客満足度を維持しながらリソースを削減する「攻めの運用」と、無駄を徹底して排除する「循環型フードロス対策」を実現しています。
・インバウンド特性を活かした節電・節水: 海外ゲストの利用習慣を考慮し、温水洗浄便座のデフォルト電源オフや、気候に合わせた客室空調の最適化を実施。シャワー流量も「毎分7L」という独自の満足度基準を設け、精緻なラインチャージ調整を行いました。結果として、お客様からのクレームを出すことなく大幅なエネルギー削減を達成しています。
・「1/10」まで圧縮したフードロス削減: 朝食提供では、その日の客層(地域・国籍)に合わせてシェフがメニューの提供量を細かく調整。さらに、ビュッフェの余剰可食部を従業員カフェテリアへ提供し、残量をリスト化して管理することで、廃棄量を従来の約10分の1まで削減しました。物価高における従業員の食事支援(還元)にも繋がる好循環を生んでいます。
3. 課題
サステナブルな取り組みを「属人化」させず、いかにホテルの「文化」として根付かせるかが現在の大きな課題です。特定の担当者が不在になっても活動が途絶えないよう、各部署から責任者を選出した「委員会体制」を整えていますが、全スタッフへの意識浸透と継続的な仕組みづくりは、現在も試行錯誤の道半ばにあります。
4. メッセージ
「ホテルは開業時の設備に縛られがちですが、運用の工夫次第でできることは多々あります。特にインバウンド比率が高い施設では、これまでの常識にとらわれない『攻めた取り組み』も、お客様の理解を得ながら進めることが可能です。今後も他施設様と苦労や知見 を共有しながら、組織全体でサステナブル経営を深化させていきたいと考えています。」

