JARTA NEWS 2019JAN
TOPICS
- ごあいさつ JARTA NEWS 発行に寄せて
- 第一回研修会報告
- JARTAメンバー活動事例紹介
- 会員紹介 「TABIKYO, JAPAN Cerca Travel 株式会社」
- WORLD NEWS
- 話題提供 MASARUの『そこが気になるっ!』
- メディア掲載情報
Committed to accelerate the positive changes in sustainable tourism as travel agents
ごあいさつ
このたびは持続可能な観光を実践する「責任ある旅行会社アライアンス」JARTAからニュースレターを発行することになりました。旅行会社の皆さまには、活動内容、会員のご紹介、国内外の関連ニュースを中心に今後定期的に有益な情報をお届けしたいと考えております。旅の楽しみを届ける旅行会社は、旅先の商品作りを通して利益獲得を優先することは当然ですが、同様に訪問先の経済貢献、地域住民との調和、環境保護をはじめ、誰でも楽しめるアクセス権の提供などにも貢献できることが分かっています。地域の特性や特徴、風土、文化、環境などをテーマに旅行商品として販売するのであれば、それらの地域の宝が損なわれないよう責任を感じ、地域を元気にするために寄与することが求められつつあります。わが国でもその潮流をいち早く感じて実践している旅行会社が集結し、JARTAを設立しました。さらに地域還元度を高め、環境保全に寄与する旅行会社が一社でも増えるよう後方支援する団体として活動していきます。末永いお付き合いをお願いすると同時に、輪を拡げるための積極的な活動参加をお待ちしております。
代表理事 高山 傑
JARTA活動報告 第一回研修会
2018年8月3日(金)4日(土)の2日間、一般社団法人JARTA主催、大正大学地域構想研究所共催にて、持続可能な観光国際基準研修会を開催いたしました。
2015年9月の国連サミットにより採択された開発目標SDGs、また世界持続可能観光協議会基準(GSTC)についての見地を深め、認証団体の紹介や持続可能な経営についてなど日本国内における旅行会社でも実践できる活動や運営改善内容に関して相互に学び合う機会となりました。JARTAコアメンバーを含め、北海道から沖縄まで、各地域において率先して地域の多様性や文化を伝え地域活性化活動を積極的に推進されているDMCや旅行代理店、地域オーガナイザーなどが参加されました。国際基準を含めた情報や意識の共有、具体的な事例抽出などを含めたワークショップの実践を通じ、現在、そしてこれからの観光地作りについて高い熱量にて議論が交わされ、日本全体の観光地が直面する課題、またそれに対する旅行会社のあり方などについて参加者で共有することできた有意義で建設的な時間となりました。
JARTA事務局長 田村啓
JARTAメンバー活動事例
Discover Walks
「漂流漂着ゴミ」を現場で体感するガイドプログラム
プラスチックを含む海ゴミの実際を海岸という現場で感じるプログラム。ただ「ゴミがすごいね!」と見て知る、ボランティアで拾って「良いことしたね!」だけで終わりがちな海ゴミに関するアクティビティを、・ゴミの質の違い都市近郊の海浜と離島・漁村部の海浜との違い、内湾内海と外海との違い、日本周辺と世界の海との違い・よく語られる「被害側」「加害側」といった単純な構図ではないこと・(野生動物だけに限らず)ヒトも含む生物に対して何が懸念されるのか・都市近郊と離島・漁村との社会的格差(予算、人手、処理方法と処分場、等々)・ペットボトルやプラスチック製品を単純に再生可能品へ代替すれば事足りるのか?といった視点で切り込み現場で掘り下げ、より高いレベルでこの問題を体感していただいております。
11年前の弊社創業時からテーラーメイドで時折実施しています。SDGs及び責任あるツーリズムと密接につながる活動です。
合同会社Discover Walks 亀津淳司
WORLD NEWS
AEN年次総会が台湾の阿里山にて開催
2019年1月19日、アジア太平洋地域の17か国からの専門家や団体代表が集い、自然環境と先住民のコミュニティ保護を重視した持続可能な開発とエコツーリズムの在り方について有意義な議論が交わされ、阿里山宣言が採択されました。
Asian Ecotourism Network holds annual confere… | Taiwan News
船の上は上海レベル以上の大気汚染!?
車をおいてクルーズ船でのんびり船旅、きこえは良いですが、新鮮な潮風と思ってデッキの上で吸い込んでいる空気が実は大量の粒子状物質を含んでいることがわかりました。重油を燃料とする一艘のクルーズ船の排気量は乗用車100万台分とも。煙突付近の空気は悪いところでは上海やデリー並み。風下はぜひとも避けたいですね。その他にも多くの課題を含んでいるクルーズ船による旅行について英国チャンネル4からの話題提供です。
Each day a cruise ship emits as much pollution as a million cars
MASARUの「そこが気になるっ!」
環境省が国立公園満喫プロジェクトを発表しました。「最大の魅力は自然そのもの」「暮らしの文化とともにある」「客数より体験の質の高さを」といった文言は見受けられますが、その実態はどうでしょう?何よりも「2020年までに訪日外国人の国立公園利用者数を1000万人に!」が気になります。自然が国立公園は最も自然環境を守らなければならない場所にも関わらず、ホテルなどが誘致されています。世界では国際エコロッジガイドライン(下記URL参照)を用いた運営管理指針を用いることが多いですが、英語で情報を収集していない国では知らないことが多いです。
訪日外国人が増えるなか、一層グローバルな標準に合わせた観光産業のあり方が問われます。JARTAをはじめ、責任ある観光、持続可能な観光をリードする方々や団体の取り組みを評価し、観光先進国の仲間入りを果たしたいものです。
国際エコロッジガイドライン:
https://www.e-unwto.org/doi/book/10.18111/9789284405480
メディア掲載
- 地球・人間環境フォーラム会報 8月号「観光と環境を両立させるために」 JARTA 高山傑
- やまとごころ.jp「訪れる外国人旅行者に地域をリスペクトしてもらう仕組みをつくる」 田辺市熊野ツーリズムビューロー会長 多田稔子
- 読売新聞 2018/12/3 「きょう人十人」 JARTA 田村啓
- 地域人 第41号「観光地域づくりにおけるサステイナブルツーリズム」(p.72₋73) JARTA 高山傑
- トラベルジャーナル 2019.2.14 「旅行事業者の責任と関わり方~国際基準を学び地域に最大限還元」(p.16- 17) 2月発行予定 JARTA 高山傑
2019.1.31 発行